映画『愚か者の身分』について⑤
こんにちは、ジャリです。
ある若年の人物が、金銭的余裕を持たない状態で登場する。
選択肢は少なく、生活の継続が前提として置かれている。
最初に提示される仕事は、明確な違法性を伴わない。
境界は曖昧で、説明は簡略化されている。
危険性は具体化されず、作業内容だけが示される。
次の段階では、報酬が上がる。
条件は変わらないまま、関与の深さだけが増す。
紹介者は既に慣れている位置にいる。
移行は段階的であるが、戻る動線は示されない。
保留や中断の選択は配置されず、進行だけが連続する。
判断は即時性を持たされ、検討の時間は挿入されない。
環境は閉じていく。
関係者の数は減り、接触先は限定される。
情報は共有されず、指示だけが届く。
黒に近づくにつれ、説明は減少する。
理由や背景は省略され、行為そのものが中心になる。
選択肢の提示は行われない。
逸脱が起きた後、結果は急速に到達する。
過程の描写は短く、影響は個人に集中する。
集団的な反応は保持されない。
移行の途中で、停止点は設けられていない。
白と黒の間に滞留する空間は存在しない。
前進のみが連続している。
進行が完了した後、別の状態が提示される。
しかし、その状態に至る分岐は再配置されない。
最初の選択肢との距離だけが残る。
